おぜクリ通信

猫から学ぶ老い支度

飯田美奈子

蝶よ花よと溺愛してきた愛猫たちの加齢を感じるようになったのは、ここ数年のことです。見た目には人間ほど経年の変化が大きくないため、「老い」という言葉はピンと来ないというのが実感ですが、ふと気が付けば飼い主である私の年齢をあっという間に追い越していたのでした。

まずは、今までジャンプで登れていたところに上がれなくなりました。
それでも猫には、特に我が家のように完全室内飼いの猫にとって上下運動できる環境を整えてあげることは必須ですので、 試しに踏み台を置いてみたところ、ヒョイヒョイと登ってクルリと振り返り、シッポをピーン!と立て、「どう?アタシのジャンプ?」と言わんばかりに得意そうに鼻の下をふくらませて見せてくれます。

私たち人間は、つい「出来なくなったこと」ばかりを気にしてしまい、「いつの間にこんなに年を取って…」とションボリしがちですが、猫たちときたら「台があれば登れるのに、いったい何の問題が??」 と言わんばかりの涼しい顔。

 「過去と比べない」     「未来を悲観しない」

猫と暮らすことで、この小さい生き物から日々沢山のことに気づかされます。
最近では腎機能の低下による諸症状など明らかな老化の兆しも見えてきて、飛行機に例えるなら、徐々に機体の高度を下げ、着陸態勢に入る準備を始めたご様子。
楽しかった旅を思い起こしながら、できるだけ穏やかに、ショック少なく、ゆるやかにソフトライディング(軟着陸)できますように…と願っています。

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